校長室から__

学校だより7月号 夏休みの我が家の家訓  校長 相澤 顕



県大会壮行式

 新型コロナウイルス感染症が第5類に移行し、コロナ禍前の活動が戻ってきた1学期でした。大きな事故もなく、生徒は落ち着いて生活し、教育活動が無事終了できたことに安堵しています。これもひとえに保護者の皆様のご理解・ご協力のおかげと感謝申し上げます。
さて、明日から夏休みです。生徒はとても楽しみにしていることでしょう。悔いのない充実した夏休みにしてほしいと願います。



吹奏楽部演奏会

 夏に食べたいものと言えば生徒は、スイカ、かき氷、アイスクリームなどをあげるでしょうか。暑い日に食べるアイスクリームは格別です。しかし、私は子どもの頃、なぜか夏休みの一番暑い日に、しかも、農作業をしっかり手伝った時しかアイスクリームを買ってもらえませんでした。ですから、その日に買ってもらった10円の卵型のアイスクリームがとても美味しかったことが、今もずっと忘れられません。
先日、息子夫婦が訪ねてきて、この7月24日に誕生予定の赤ちゃんについて家族で話をしていました。私は、息子は大変子ども好きで優しい男だと思っています。ですから、「お前は、きっと子どもを甘やかすだろうな。」と心配して話しました。すると、息子は「いや、俺は夏の暑い日でも、草取りとか家の手伝いをしっかりしないとアイスクリームを食べさせたりしないくらい、厳しく育てるよ。」と言い返しました。それを聞いて、私は笑いながら昔を思い出しました。



 息子が小学校4年生の頃のことです。夏休みに東中で柔道部の練習をしていると、私の携帯電話が鳴りました。練習を中断して電話に出ると、「冷蔵庫に入っているアイスクリーム食べてもよいか」という息子からの確認の電話でした。私が「ダメだ」と言って電話を切ると、聞いていた柔道部員たちが一斉に叫びました。「先生、アイスクリームくらい食べさせてやってよ。かわいそうだよ。」と。私は、「これが我が家の家訓だ」と頑固に言い切りました。私も父からの教えを守り、息子には暑い日に労働をした時にしかアイスクリームを食べさせませんでした。これが、夏休みの我が家の家訓だと思っていました。
息子は、きっとそれを覚えていて、私を皮肉って言ったのでしょう。これから、親になり、子育てをしていく息子夫婦を見ながら、微笑ましく、頼もしくも感じ、そして、私も陰ながら精一杯応援していきたいと思いました。

今の学年での夏休みは一度きりしかありません。だからこそ、夏休みにしかできない、一生思い出に残る体験をしてほしいと思います。2学期始業式には、一回り大きく成長した元気な顔が揃うことを楽しみにしています。


2023年07月26日