校長室から__

学校だより2月号 「卒業」という節目に思う  校長 相澤 顕



生徒総会1

いよいよ3月6日(月)は、卒業証書授与式です。3年生にとっては、小学校に続き、2回目の「卒業」となり、9年間の義務教育を終えることとなります。この「卒業」という区切りは、人生における節目として、大変意義深いものがあります。3年生は、どんな思いと決意を胸に中学校を「卒業」していくのでしょう。私は、今まで4回の「卒業」を経験してきました。「卒業」という節目は、私にとっても大変意義深いものでした。



[小学校の卒業]
全校児童60名程度、卒業生9名の小さな小学校でした。卒業式では、校長先生が式辞の中で、泣きながら「荒城の月」を歌い、私たちとの別れを悲しんでくれた姿にとても感動しました。
[中学校の卒業]
 卒業した日の夕食時、家族の前で私は正座して「これで義務教育が終わります。今まで学費等支えてもらい、本当にありがとうございました。親として高校に行かせる義務はありませんが、高校でも精一杯頑張りますので、もうしばらく負担を掛けますが、ご支援をよろしくお願いします。」と挨拶しました。この時は、さすがに親も驚いたようで、今も時々家族の思い出話によく出ます。
[高校の卒業]
 卒業の日を迎え、東京へ旅立つ私に、祖父が茶封筒を手渡しました。祖父は一言「頑張れ」と言いました。本心は、役場か農協に入り、後継者として家にいてほしかったのでしょうが。茶封筒には、現金で20万円が入っていました。私はこんな大金を見たことも触ったこともなく、ただただ、涙が止まらなかったです。
[大学の卒業]
 4年間の都会生活に未練もなく、私は「新潟に帰る、先生になれる、家族に会える、ふられた彼女に再度アタックするぞ」と熱い思いをもって、卒業式に臨んでいました。卒業祝賀会がホテルニューオオタニ(東京)の鳳凰の間(郷ひろみが結婚式を行った会場)で開催され、あまりの豪華さに度肝を抜かれました。



生徒総会2

3年生の皆さん、ご卒業、誠におめでとうございます。
卒業という節目を大切にして、これからは自ら選んだ道を力強く切り拓き、たくましく生きていってください。私は、心から皆さんの人生に幸多かれと祈っております。


2023年02月27日 渡邉 洋臣