校長室から__

学校だより11月号 本気で徹底して勉強してみる 



学習改善要請訪問 理科公開授業(1)

 体育祭、3年生修学旅行、音楽祭と大行事が終了し、早いもので令和4年もあと1か月となりました。今、学校では、立志式、生徒会役員選挙等、2年生が3年生に代わって東中を引っ張るリーダーになる時期を迎えています。3年生はいよいよ進路選択、進路実現に向けて真剣味が増してきています。行事の落ち着いた今こそ、3年生だけでなく、全校生徒が徹底的に勉強に取り組むことについて考えてほしいと思っています。私は中学時代の受験に苦い思い出があり、その後大変苦労しました。



学習改善要請訪問 理科公開授業(2)

 中学校3年生時、地元の安塚高等学校松之山分校に進学すると決めていました。将来は、役場か農協に入って仕事をしながら、家業の農家を継ぐつもりでした。松之山分校はいつも定員割れだったので、不合格になることはあるまいと高をくくっていました。ですから、入試当日まで、全くというほど勉強をすることもなく、気楽に過ごしていました。 入試当日、落ちる訳がないと思いながらも、いざテストが始まると、ものすごい緊張感とプレッシャーで、頭は真っ青になり、時間ばかりが過ぎていきました。1時間目の国語が終わり、2時間目の数学の頃には、緊張がピークとなり、ほとんど問題が解けない状態に陥り、その後の社会、理科、英語については全く覚えていません。しかし、そんな状態でも運よく合格できました。しかし、高校へ入学して初めて担任と面談した時、「あなたの入試の点数はとても低くひどかったわね。」と言われ、赤っ恥をかいたことを、今も鮮明に覚えています。



学習改善要請訪問 理科公開授業(3)

 それから2年が経ち、親や仲間の勧めもあって、教師になるために大学へ進学することに決めました。中学時代の苦い経験を二度とするまいと決意し、徹底的に勉強しようと考えました。部活動を引退した後は、毎日家にすぐ帰り、夕方から部屋に閉じこもり、ラジオの大学受験講座を深夜まで聞くなど徹底的に勉強し、朝のトイレの中でも参考書は離さない日々が続きました。冬休みは、食事とトイレ、風呂以外は一日中部屋から一歩も出ず、こたつの周りに参考書や問題集をたくさん広げ、うとうとしても目が覚めたら勉強。つまり、2週間ほどこたつの中にずっと入ったままでした。約2週間ほとんど歩かなかったので足が痩せ細り、3学期初日は、歩いて学校に行くのが困難なくらいにまでになっていました。「あの頃は徹底的に勉強した。」と胸を張って言えます。



 

 
 学校の勉強はもちろん大事ですが、家に帰ってからの時間をどう過ごすのかも大切です。家でいかに集中して、多くの時間を学習に費やしたかが、おのずと結果に表れてくるだろうと思います。京セラの創業者 稲盛和夫氏は、「今日の成果は過去の努力の結果であり、未来はこれからの努力で決まる」と述べています。生徒たちには限りない可能性があります。私と同じような後悔はさせたくないです。見たいテレビやゲームを我慢して「本気で徹底的に勉強してみた。」と言える生徒が増えてほしいです。3年生は、志望校合格に向けて、1・2年生は学力アップを目指して、更なる頑張りを大いに期待しています。

校長 相澤 顕


2022年12月04日